【レビュー】もじょと極める異世界仰天生活(電撃文庫)

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もじょと極める異世界仰天生活 ―彼女の作るポーションがいろいろとヤバいんです― (電撃文庫)
著者:黒沼昇
絵師:フルーツパンチ

【導入とあらすじ】

もじょと極める--少年「丘三四郎」は、15歳で短い生涯を終えた。

三四郎の人生は、不運ばかりだった。

「生まれてすぐ、親に捨てられる」「育った児童養護施設はかなり悲惨な所だった」「ジャンケンで全く勝てない」等々、挙げていくときりがない。

だから三四郎は、運に頼らず生き抜く為、実に逞しく努力を重ね、堅実に生きてきたのだ。

しかし、結局は努力の甲斐無く、『晴れ空の下、突然の落雷によって』人生を終えてしまったわけだが・・・。

 

--気が付くと、三四郎は見知らぬ街並みを歩いていた。

そこで、唯一の家族と呼べた、去年老衰で亡くなったはずの野良猫「モンブラン」と再会する。

死後の世界である事に落胆するどころか、喜びのあまりついもふもふしてしまう三四郎。

--この世界は「第二世界(セカンドワールド)」と呼ばれ、天国である「第七世界」まであるといわれているが、それを確かめる術はない。

再会を喜びつつ、アドバイスを貰っていた所で、突如街が騒然となる。

--おぼつかない足取りで歩いてくる少女の名は「小守もじょ」。

もじょは、見た目は十歳前後で、可愛らしい容姿をしていた。

しかし、「大厄災(ディザスター)」という魔法を周囲に常時発動してしまう事で、とある事件が起き、住民から恐れられていた。

しかし、周囲に不運を振り撒く魔法は、生来の不運体質故か三四郎には効かなかった。

 

--もじょが、この世界にやってきて十年が経っていた。

この世界は、精神の成長に伴い体も成長する。

もじょは、十歳でこの世界にやってきたが、心を閉ざしているが故に全く成長していなかった。

ずっと疎まれ、孤独に生きてきた事を知った三四郎は、もじょを孤独から救う為、彼女の下へと向かう。

 

--もじょは、類稀な調合の才能があり、良質のポーションを無人販売する事で生活していた。

しかし、万引きや盗難が当たり前のように起きており、三四郎は見過ごす事が出来なかった。

彼女が経営する、マジックショップでアルバイトをしながら仲良くなろうとする三四郎だったが・・・。

『きひぃぃぃぃぃぃっ!?』

奇声を上げて逃げられてしまう。

周囲を不幸にしてしまう事から、自ら人を避けて生活をする道を選んだもじょは、人と触れ合う事を酷く怖がるようになっていた。

 

--優しい心を持つが故に、人を避けたい少女と、生来の不運体質から聖人のような精神を獲得した少年が出会う。

三四郎は、もじょの心を救い、止まっていた時間を動かすことが出来るのか・・・。

 

PCM

 

【レビュー】

投稿日現在で、第一巻が発売されたばかりとなります。

似た感じだったり、へヴィだったりな作品が続いていた為、癒されたい目的で購入した作品第二弾です(笑)

当初のイメージでは、もっと過激でコメディ色が強いのかと予想していましたが、終始ふわふわした独特な雰囲気の作品でした。

普通にラブコメというのも何か違う感じがするので、「ゆるふわラブコメ」って感じでしょうか?

敢えて言及しておきますが、もじょの実年齢は二十歳です!(笑)

この作品のポイントは、やはり独特な世界観でしょうか。

イラストも雰囲気に凄く合っていて、素晴らしいと思います。

死後に訪れるセカンドワールドでは、精神が体を構成しており、サードワールド以降を目指し、成長を待つ為のゆりかご的な世界になります。

皆思い思いの生活を営んでおり、何処かまったりとした不思議な空気感を感じました。

一方で、問題を抱えるもじょと、そこに飛び込む三四郎とモンブランですが、心を閉ざしたもじょは幼いまま、時間は止まっています。

何とか近付く事に成功する三四郎ですが、本人もまた真っ当な人生を送ってきた人間ではないので、何処かズレてます(笑)

強烈なボケは無いですが、終始どこか微笑ましい雰囲気が漂い、とても良かったです。

最後の山場で、若干の修羅場があって少しショックでしたが、それも割とソフトな感じで安心しました。

願わくは、この雰囲気はそのまま、続編で味わいたいものです。

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