【レビュー】Re:ゼロから始める異世界生活(MF文庫J)

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Re:ゼロから始める異世界生活 1<Re:ゼロから始める異世界生活> (MF文庫J)
著者:長月達平
絵師:大塚真一郎

【導入とあらすじ】

リゼロ1巻ある日、少年が何の前触れもなく異世界へ放り出される所から物語が始まる。

些細なきっかけで不登校気味からひきこもりへ片足を突っ込んでいた高校生ナツキ・スバル(17歳)は、ふと気が付くと、人と亜人が共存し、剣と魔法のファンタジー風な世界の都市に放り出される。

程よくファンタジーに馴染みのある現代っ子としては嬉しい展開と思いつつも、文字通り「放り出されてしまっている状況」に、途方に暮れるスバル。何の力も無い高校生と、程よく治安の悪い世界。早速、裏路地でチンピラに絡まれ、抵抗するも殺されかけてしまう。その絶望の中で、とある少女との出会いを果たす。

心を奪われるような出会いに戸惑いつつも、徐々に調子を取り戻すスバル。少女の探し物に協力を申し出るのだが・・・。出会った少女の抱える問題はスバルの想像を大きく超え、力を尽くすも少女と共にあっけなく命を落としてしまう。

--少年が手にした唯一の力は、所謂「死に戻り」。死の間際に抱いた激情を胸に、少女を救うべく運命に抗う物語が始まる。

 

PCM

 

【レビュー】

投稿日現在で、本編が8巻。外伝的Exが2巻。短編集が1巻で、間もなく2巻目が発売間近となっています。

作品との出会いはアニメの放送からです。元々Web小説として評価されている作品であり、書籍化後も人気のようで、タイトルは書店でよく見かけていました。しかし、人気作に中々手を出さないという昔からの悪癖で、これまで読む機会はありませんでした。

一気に全巻読破しての印象は、「そこまでするか?(笑)」でした。もちろん、良い意味で。こういった、読んでて苦しくなる程に心を抉ってくる作品は大好物です。

作品のポイントは、ほぼ無力な主人公。読み手の想像を超える苦行。擦り切れていく精神がもたらす変化。必死な主人公が周囲に与えるささやかな影響。サブキャラしてない登場人物達。絵師さんが素晴らしい。といった所でしょうか。

所謂、主人公が徐々に強くなっていく一般的なサクセスストーリーな物とはコンセプトが少し異なりますので、好みの分かれる所だと思います。シリアス色が強い作品でありつつも、心温まる幸福感も得られる不思議な作品と感じました。

主人公自身は全くの無力であり、周りは常識を超える猛者ばかり。唯一持っている「死に戻り」の力は、客観的には絶大な力に思えますが、死を繰り返す事で人の精神にどんな影響を及ぼすかは・・・、徐々に読み手にも身を切るようなダメージを与えてきます(笑)

無力な少年が、唯一の力である情報と執念で運命を変えるべく、文字通り血を吐きながらぶつかっていく物語は、苦難の後に少しの温かみを生み出します。しかし、一時の幸せな時間も容赦なく粉微塵にされてくことに・・・。

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